2019年05月31日

葬儀の簡素化傾向が出ている出棺前の喪主の挨拶

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社会に高齢者が増えたり、人間関係の希薄化が進んできて近年、葬儀の型式が大きく変わってきました。少し前までは亡くなった人に縁やゆかりのあった仕事上の関係者や友人、知人の他に隣近所の人たちと親族の人たちが参列して葬祭場で開かれる一般葬が多かったはずです。

告別式では出棺前に遺族の代表者が参列者にお礼の言葉を述べる風景も良く見られました。ところが、ネット社会になってきた頃からライフスタイルの変化が表面化してくると葬儀の仕方に変化が現れてきました。中でも、参列者の少ない一般葬が増えてきただけでなく会葬者の少ない場合は半通夜にしたり、通夜と告別式を1日で済ませる簡素化が目立ちだしています。

また、近親者だけでこぢんまりと行う家族葬が急速に増えてきたり、別れの儀式を一切行わずに近親者数人が立ち会うだけの直葬も増えているようです。このように、全体的に葬儀の簡素化の目立つ時代になっています。このため、喪主等が告別式の最後に行う挨拶風景もすっかり見えなくなってしまいました。

喪主としては気を落ち着けて会葬者の前でお礼の挨拶をする機会があったわけです。従って、少々、気を張って話さなければならないので、挨拶する必要がなくなれば気楽かもしれません。しかしながら、亡くなった人の身近な立場の人の場合、故人の長い人生行路の一端を掻い摘んで聞ける機会でもあるわけです。